予定通り9月に10日間、夫と2人でフランス(ディジョン)で過ごした。
治療が始まったらお酒が飲めなくなる(かもしれない)ので、悔いのないようこれ以上飲めないだろ、というほどワインを飲みまくって、美味しいものを食べまくった。母は一滴も飲めないので飲むのは父と夫と私の3人だけど、家呑みだけで8日間で13本空けた。食事の半分くらいは外食で、毎回平均3人で2本空けていたので、もうどれだけ飲んだか考えたくもない。
アルザス地方へも泊まりがけで旅行して、天気にも恵まれ充実した里帰りだった。
とりあえずは母と2人きりのときを狙って、治療の話をしたら、母の口から腰が砕けるような情報が。
「いいんじゃない?日本はお金がかかるだろうけど…こっちは保険でカバーされるからね」
な・な・なんだと!!!!!
「だからこっちへ駐在で来る日本人の奥さんとか、ほとんどみんな治療して子供作ってるわよ」
日本でも条件をクリアすれば30万円ほど戻ってくるけど、最低限かかる金額の半分以下でしかない。少子化が聞いて呆れるわ…。
そして、母はこう続けた。
「お父さんがね、いつか機会があったら伝えとけって言ってたことがあって。あなたたちは結婚もそんなに早くなかったし、子供が居なくても幸せな夫婦生活を送れるんだから、もし授からなくてもそのことを気に病む必要は全く無いって。でもまあ、治療する気になったのであれば、やれることはやるといいと思うよ」
なぜ私の親に報告しておきたかったかと言うと、以前父からいただいたおこづかいを治療費に当てるつもりだったからだ。
良い親の元に生まれて、私は幸せ者だ。ありがとう。治療頑張るよ。
そして父にも報告し、清々しい気持ちで夫と日本へ戻った。
いざ、クリニックへ。
A suivre.